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広島市の投資物件の利回りはどれくらい?高利回り物件の特徴とは
不動産投資において、投資判断の重要な指標となる「利回り」。広島市で収益物件を検討している投資家の多くが、「どのくらいの利回りが期待できるのか」「高利回り物件は本当に魅力的なのか」という疑問を抱えています。
利回りは投資金額に対する収益の割合を示す重要な指標ですが、数字だけに注目して判断するのは非常に危険です。特に「高利回り」を謳う物件には、表面的には見えないリスクが潜んでいることも少なくありません。
株式会社ASULANDでは、これまで多くの広島市での不動産投資をサポートしてきた経験から、利回りの正しい見方と高利回り物件に潜むリスクについて、投資家の皆様にお伝えしています。本記事では、広島市の利回り相場から高利回り物件の特徴、そして失敗しないための判断ポイントまで詳しく解説いたします。
目次
- 1. 不動産投資における「利回り」の基礎知識
- 2. 広島市の投資物件利回り相場
- 3. 高利回り物件の特徴と背景
- 4. 高利回り物件に潜むリスクと注意点
- 5. 利回りが低くても検討すべき物件
- 6. 成功する不動産投資のポイント
- 7. まとめ
不動産投資における「利回り」の基礎知識
利回りとは何か
不動産投資における利回りとは、投資金額(主に物件購入価格)に対する年間収益の割合を示す指標です。この数値により、投資した資金がどれだけの収益を生み出すかの目安を把握できます。
利回りが高いほど短期間での投資回収が期待できますが、同時に高いリスクも伴う可能性があることを理解しておく必要があります。
利回りの種類と計算方法
不動産投資では主に3つの利回りが使用されます。
表面利回り(グロス利回り)
計算式:満室時の年間家賃収入 ÷ 不動産の購入価格 × 100(%)
表面利回りは最もシンプルな計算方法で、物件価格に対する年間の満室時家賃収入の割合を示します。運用にかかる経費や購入時の諸費用を含まないため、実際の収益よりも高く表示される傾向があります。
不動産投資情報サイトや広告で「利回り」として表記されているのは、多くの場合この表面利回りです。
実質利回り(ネット利回り、NOI利回り)
計算式:(満室時の年間家賃収入 - 年間運営経費) ÷ (不動産の購入価格 + その他諸費用) × 100(%)
実質利回りは、年間家賃収入から不動産管理コストなどの年間支出を差し引いたものを、投資総額で割って算出する利回りです。物件の購入時や運用時に実際にかかる費用を考慮するため、表面利回りよりも現実に近い数値を示します。
年間運営経費には以下のような項目が含まれます:
- 管理費・修繕積立金 - 固定資産税・都市計画税 - 火災保険料 - 空室による損失 - 入居者募集費用 - 原状回復費用 - 建物メンテナンス費用
想定利回り
想定利回りは、満室時の年間家賃収入を基に計算される表面利回りと同じ意味で使われることが多いですが、現在の空室状況を加味した収入で計算する「現状利回り」と区別して使用される場合もあります。
✓ ポイント: 不動産投資の収益性を正確に判断するためには、表面利回りではなく実質利回りを必ず確認することが重要です。表面利回りが高くても、運営経費が多いと実質利回りは大幅に低くなる可能性があります。
広島市の投資物件利回り相場
広島市の市場特性
広島市は政令指定都市として安定した経済基盤を持ち、中四国地方の中心都市として継続的な不動産需要が見込める地域です。¹ 一方で、平地が限られており土地価格が高めに設定されているため、中心部の物件は利回りが低くなる傾向があります。
最新の利回りデータ
物件タイプ | 利回り | 備考 |
---|---|---|
ワンルームマンション | 5.1% | 2025年4月時点・期待利回り |
ファミリータイプマンション | 5.0% | 2025年4月時点・期待利回り |
築年数別(参考) | - | 首都圏区分マンション |
築10年未満 | 4.19% | 2022年7-9月期データ |
築10年~20年未満 | 4.66% | 2022年7-9月期データ |
築20年以上 | 7.45% | 2022年7-9月期データ |
エリア別の傾向
中心部エリア(中区・南区): - 商業施設や交通アクセスが充実 - 物件価格が高く、利回りは相対的に低め - 空室リスクが低く安定した需要
近郊エリア(西区・東区・安佐南区など): - 住宅地として人気が高い - 中心部より利回りがやや高め - ファミリー層の需要が強い
郊外エリア: - 土地価格が安く、高利回りが期待できる - 空室リスクや将来性の検討が重要
✓ ポイント: 広島市の利回り相場は物件タイプや立地によって大きく変動します。² 中心部では安定性を、郊外では収益性を重視した判断が求められます。
高利回り物件の特徴と背景
高利回り物件によくある特徴
立地による要因: - 地価の低いエリアに位置している - 人口密度が低い地域 - 交通アクセスが限定的な場所
物件の特性: - 築年数が古い中古物件 - 設備や内装が古いまま - 管理費用が極端に安く設定されている
市場環境: - 競合物件が多いエリア - 賃貸需要が不安定な地域 - 将来の開発計画が不透明
なぜ高利回りになるのか
高利回り物件が存在する理由は、主に以下の要因によるものです:
購入価格の安さ: 需要が低いエリアや築年数の古い物件は、市場価格が抑えられるため、家賃収入に対して購入価格が安くなり、計算上の利回りが高くなります。
家賃設定の維持: 立地が良い中古物件では、購入価格が抑えられても家賃を下げずに運用できる場合があり、結果として高利回りとなることがあります。
管理コストの抑制: 管理費用を最低限に抑えることで、計算上の実質利回りを高く見せることも可能です。
✓ ポイント: 高利回りには必ず理由があります。その背景にあるリスクや課題を正確に把握することが、成功する投資判断の鍵となります。
高利回り物件に潜むリスクと注意点
主要なリスク要因
空室リスク: - 入居者が見つかりにくい立地 - ターゲット層と物件タイプのミスマッチ - 周辺環境の変化による需要減少
修繕リスク: - 築年数の古い物件は大規模修繕が必要になる可能性が高い - 設備の老朽化による突発的な修繕費用 - 建築基準法改正前の建物における対応コスト
売却リスク: - 資産価値の下落 - 買い手が見つかりにくい立地 - 出口戦略の選択肢が限定される
見抜くべき注意点
物件調査のチェックポイント: - 表面利回りだけで判断しない - 実質利回りを必ず自分で計算する - 将来的な家賃下落を考慮したシミュレーション - 修繕費や管理費を適切に見積もる
物件状態の確認: - 築年数と設備の古さ - 管理状態とメンテナンス履歴 - 共用部分の状況 - 耐震基準への適合状況
市場環境の分析: - エリアの人口動態と将来性 - 物件タイプと需要の適合性 - 競合物件の状況 - 周辺環境の変化予測
契約内容の精査: - 告知事項の有無 - サブリース契約のリスク - 管理会社の信頼性 - 契約条件の詳細確認
✓ ポイント: 高利回り物件には必ずリスクが伴います。表面的な数字に惑わされず、物件の真の価値とリスクを多角的に分析することが不可欠です。
利回りが低くても検討すべき物件
安定性重視の物件特性
利回りの高さは魅力的ですが、それだけに囚われると本当の優良物件を見逃してしまう可能性があります。計算上の利回りが低くても、長期的な安定性や資産価値の観点から検討すべき物件も存在します。
人気エリアの物件: - 常に人が集まる人気エリアの物件 - 空室リスクが極めて低い - 将来的な売却時の流動性が高い - キャッシュフローの安定性
資産価値の高い物件: - 物件価値や家賃が下がりにくい立地 - 土地の形状や接道状況が良好 - 長期にわたって価値が維持される可能性 - 相続時の評価額メリット
メンテナンス良好な物件: - 適切なメンテナンスが継続されている - 突発的な大規模修繕リスクが低い - 管理体制が充実している - 長期的な運用コストの予測可能性
投資戦略との適合性
長期投資戦略: 多少利回りが低くても、安定した収入と資産価値の維持を重視する投資家にとって、人気エリアの良質な物件は魅力的な選択肢となります。
リスク許容度: 高い利回りよりも安定性を重視し、予想外のコストや空室による損失を避けたい投資家に適しています。
出口戦略: 将来的な売却を視野に入れた場合、流動性の高いエリアの物件は有利な条件で売却できる可能性が高くなります。
✓ ポイント: 利回りの高さだけでなく、投資目標やリスク許容度に合わせて、安定性と収益性のバランスを考慮した物件選択が重要です。
成功する不動産投資のポイント
総合的な判断基準
複数物件の比較検討: 一つの情報源や不動産会社の提案だけでなく、複数の情報源から物件情報を収集し、様々な角度から比較検討することが重要です。
自主的な収支シミュレーション: 経費や空室期間、家賃下落リスクなどを織り込み、自身の状況に合わせた現実的な収支シミュレーションを作成しましょう。
イールドギャップの活用: 投資利回り(実質利回り)と借入金利の差であるイールドギャップを確認し、借入に対する収益性を見極めることが重要です。一般的に3%以上のイールドギャップの確保が推奨されます。
専門家との連携
信頼できるパートナー選び: - 地域に精通した不動産業者 - 透明性の高い情報提供 - メリット・デメリットの両面を説明 - 長期的なサポート体制
専門家の活用: - 税理士による税務相談 - 不動産鑑定士による物件評価 - 建築士による建物診断 - 弁護士による契約書確認
リスク管理の実践
事前のリスク把握: - 想定されるリスクの洗い出し - リスク発生時の対策準備 - 緊急時の資金確保 - 保険による保障の検討
継続的なモニタリング: - 市場動向の定期的な確認 - 物件状態の定期点検 - 入居者ニーズの変化への対応 - 収支実績の分析と改善
✓ ポイント: 不動産投資の成功には、利回りだけでなく立地、物件状態、市場環境、リスク管理など多角的な視点での判断と、信頼できる専門家との連携が不可欠です。
まとめ
広島市の不動産投資における利回りは、物件の収益性を測る重要な指標ですが、数字だけに囚われることは非常に危険です。特に高利回りを謳う物件には、表面的には見えないリスクが潜んでいる可能性が高いため、その背景にある理由を深く分析する必要があります。
広島市の投資物件では、ワンルームマンションで約5.1%、ファミリータイプで約5.0%程度の利回りが期待されていますが、これはあくまで目安であり、立地、築年数、物件状態、管理状況など様々な要因によって大きく変動します。
株式会社ASULANDでは、これまでの豊富な広島市不動産投資サポート経験を活かし、お客様一人ひとりの投資目標とリスク許容度に合わせた最適な物件選択をお手伝いしています。表面利回りだけでなく実質利回りでの評価、エリアの将来性分析、物件のリスク評価など、多角的な視点から投資判断をサポートいたします。
成功する不動産投資のためには、自身で知識を身につけ、情報を鵜呑みにせず徹底的な調査・分析を行い、信頼できる専門家からの適切なアドバイスを得ながら慎重に物件を選定することが重要です。利回りという数字の裏に隠されたリスクと機会を正確に見抜き、長期的な視点での安定した資産形成を実現しましょう。
参考文献
監修者情報
株式会社ASULAND
代表取締役 伊茂治 直毅
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