コラム

広島市の不動産売却は今が好機?最新相場と高く売るコツ公開

広島市の不動産売却は今が好機?最新相場と高く売るコツ公開

広島市で不動産を保有しているなら、売却を検討する環境は数年前より明確に良くなっています。2026年1月1日時点の地価公示で、広島市の平均変動率は住宅地が2.7%、商業地が5.2%の上昇となり、いずれも全国平均(住宅地2.1%、商業地4.3%)を上回りました。前年の住宅地2.4%、商業地4.6%からも伸びが加速しています。

ただし上昇は市内全域に及んでいるわけではなく、中心部から離れた丘陵部の住宅地では下落が続いており、区によって数字の意味はまったく異なります。

広島の不動産売却・投資をサポートする株式会社ASULANDの視点から、広島市の相場動向、今が売り時と言える理由、手取りを増やすための実務的な進め方を整理します。

 

広島市で今、不動産売却を検討しやすい環境にある理由

広島市では地価上昇が続くエリアが多く、売却を検討するうえで追い風となる材料が増えています。上昇が単年の変動ではなく、明確な要因を伴って継続しているためです。新駅ビルや駅前大橋ルートが供用を開始し、南口広場の再整備も引き続き進んでいる段階にあります。

ただし立地や物件種別で状況は異なり、市内全域が売り手市場とは限りません。以下、価格を押し上げている材料と買い手側の状況を分けて見ていきます。

広島駅周辺の再開発とインフラ整備による資産価値の上昇

価格上昇の中心にあるのは、広島駅周辺の変化です。国土交通省の地価公示でも、広島市の商業地の上昇要因として、駅ビルの開業と南口広場整備の進展、そして広島電鉄の駅前大橋ルート開通による利便性と賑わいの向上が挙げられています。

  • 2025年3月24日、JR広島駅の新駅ビルに商業施設「minamoa(ミナモア)」が開業し、ホテルやシネマコンプレックスを含む複合施設として稼働
  • 2025年8月3日、広島電鉄の駅前大橋ルートが開業。広島駅停留場がJR広島駅ビル2階へ移設され、中央改札口と同一平面での乗り換えが可能になった
  • 八丁堀・紙屋町周辺でも再開発が進行中で、都心部への期待感が地価を下支えしている

なお南口広場の再整備は今も工事が続き、ペデストリアンデッキや大屋根を含む全体の完成は2029年春が目標とされています。変化はまだ途中段階です。

その影響が最も鮮明に出たのが南区です。2026年地価公示で商業地の上昇率が市内最高となったのは南区稲荷町の地点で、変動率は18.4%。前年の7.8%から大きく跳ね上がりました。駅前大橋ルート開業による交通利便性の向上に加え、南口の再整備の進展や旺盛なホテル需要などが重なり、上昇率が大きく拡大した地点です。

購買意欲を支える市場環境と高水準で推移する需要

買い手側の姿勢も売却を後押ししています。日本不動産研究所の調査では、今後1年間の不動産投資について「新規投資を積極的に行う」と答えた市場関係者が9割を超え、緩和的な金融環境のもとで積極的な投資姿勢が維持されています。

広島の賃貸住宅一棟に対する期待利回りは、ワンルームタイプ5.0%、ファミリータイプ5.1%と東京や大阪より高い水準にあります。この水準は、投資対象を比較する際に一定の利回りを求める投資家にとって、広島が選択肢になり得ることを示します。実需層についても、交通利便性や生活利便性の高い地域では需要が堅調に推移しています。

✓ポイント:売り時かどうかは、価格が上がっているかどうかだけでは決まりません。買い手が動いているタイミングかどうかも同じくらい重要になります。現在は価格上昇と買い手の積極姿勢が重なった局面にあります。一方で金利は上昇局面にあり、融資環境が変われば買い手の予算は下がります。追い風が吹いているうちに準備を進めておく考え方が現実的です。

 

【エリア・物件種別】広島市における最新の不動産売却相場

広島市の相場を把握するときは、市全体の平均値ではなく区ごとの数字を見る必要があります。同じ市内でも上昇率に5倍以上の開きがあり、平均値では自分の物件の実力が測れません。ここでは公的な地価データと、物件種別ごとの傾向を分けて整理します。

中区・東区・南区など主要エリア別の価格動向

2026年の地価公示における広島市の区別変動率を見ると、商業地では南区が7.3%で最も高く、西区5.9%、中区5.7%が続きます。住宅地では中区4.9%、南区4.0%が上位です。対して安佐北区は住宅地0.8%、商業地1.2%、安芸区も住宅地1.4%、商業地1.1%と、上昇はしているものの伸びは限定的にとどまります。

同じ「広島市の地価は上昇中」という表現でも、中心5区と周辺部では市場の温度差が大きい点を押さえておくべきです。さらに市内中心部から距離のある丘陵部の住宅地では、依然として下落傾向が続いています。

区別の地価変動率一覧

※表は左右にスクロールして確認することができます。

住宅地 商業地
中区 4.9% 5.7%
東区 1.9% 3.6%
南区 4.0% 7.3%
西区 3.1% 5.9%
安佐南区 3.0% 4.9%
安佐北区 0.8% 1.2%
安芸区 1.4% 1.1%
佐伯区 3.3% 3.9%

※2026年地価公示(2026年1月1日時点)の前年比変動率

分譲マンション・一戸建て・収益物件の相場トレンド比較

物件種別によって、価格を決める要素の重みは変わります。分譲マンションは立地と築年数の影響が大きく、民間の集計データ(2020年7月〜2025年9月の掲載・成約情報)では、広島市内で中区の取引が最も活発とされています。同データによる中区の中古マンションの㎡単価は、築6〜10年で約64万円、築31〜40年では約29万円です。売却を先送りするほど築年数の壁に近づく点は意識しておきたいところです。

一戸建ては築年数が進むほど土地価格の影響を受けやすくなるため、地価が上昇している区では追い風となり、丘陵部では土地値の下落が響きます。収益物件では、賃料・稼働率・運営経費から見た収益性が価格形成上の重要な判断材料となり、入居状況と賃料水準の裏づけを整えているかどうかで査定額が変わります。

✓ポイント:相場感を持つうえで有効なのは、地価公示のような公的データと、実際の成約事例を組み合わせて見ることです。地価は土地の評価であり、建物の状態や間取りの人気は反映されません。実際の取引価格は国土交通省の不動産情報ライブラリでも確認でき、区の平均と自分の物件を突き合わせて判断する姿勢が求められます。

 

広島市の不動産を相場より高く売却するための実践的なコツ

売却価格の差は、物件そのものより進め方から生まれます。同じ物件でも、依頼先の選定と売り出し方で最終的な成約価格は変わります。ここでは効果が出やすい2点を取り上げます。

広島市の市場に強い複数の不動産会社へ査定を依頼・比較する

査定は必ず複数社に依頼し、金額だけでなく根拠を比較します。査定額は各社の販売戦略や在庫状況によって差が出るため、1社だけでは相場の中でどの位置にいるのかが判断できないからです。比較の際は、次の点を確認すると精度が上がります。

  • 査定額の根拠として、近隣の成約事例と成約までの期間を示せるか
  • 広島市内、できれば同じ区での販売実績があるか
  • 買主候補の想定(実需層か投資家か)を具体的に説明できるか

注意したいのは、最も高い査定額を提示した会社が最も高く売ってくれるとは限らない点です。契約を取るために高値を提示し、後から値下げを重ねるケースもあります。根拠の説明が具体的な会社を選ぶほうが、結果として手取りは安定します。

買主の印象を高める適切な売出価格設定と物件の事前準備

売出価格は、近隣の成約事例と競合物件、そして売却期限を踏まえて設定し、反響状況を見ながら価格を見直す基準をあらかじめ決めておく方法があります。売り出し直後は新着物件として買主の目に触れやすく、この時期の反響が以後の販売戦略を判断する材料になるためです。

あわせて、内見前の準備も価格に直結します。水回りの清掃、不要物の処分、明るさの確保だけでも印象は変わります。マンションなら管理費や修繕積立金の滞納がないこと、一戸建てなら境界の確定状況や増改築の履歴を整理しておくと、買主の不安要素が減り、値引き交渉の材料を与えずに済みます。

✓ポイント:売り出し直後は物件情報が新着として扱われ、買主の目に触れる機会が多くなります。この段階で条件が整っていないと、以降は価格を下げながら反応を探る展開になりがちです。査定の比較と物件の整備は、売り出す前に終えておくと結果が変わります。

 

不動産売却で手残りを増やすための税金対策と注意点

売却で重要なのは成約価格ではなく手取り額です。譲渡益には税金がかかり諸費用も差し引かれるため、同じ価格で売れても最終的に残る金額は条件で変わります。費用と税額の仕組みを先に押さえると、売却時期の判断も具体的になります。

売却時に発生する諸費用と譲渡所得税の計算方法

譲渡所得は「譲渡価額-取得費-譲渡費用-特別控除」で計算します。取得費には購入代金や購入時の仲介手数料が含まれますが、建物部分は減価償却後の金額になる点に注意が必要です。

購入代金など取得費を確認できない場合は、譲渡価額の5%を概算取得費として計算する方法があります。ただし課税対象は大きく膨らむため、契約書が見当たらなくても、通帳や住宅ローンの記録など取得費を裏づける資料がないかを先に確認しておくべきです。税率は所有期間で分かれ、譲渡した年の1月1日時点で5年以下なら短期譲渡所得、5年を超えれば長期譲渡所得です。

※表は左右にスクロールして確認することができます。

区分 所有期間(譲渡年の1月1日時点) 税率(所得税・復興特別所得税・住民税の合計)
短期譲渡所得 5年以下 約39.63%
長期譲渡所得 5年超 約20.315%

諸費用としては、仲介手数料、印紙税、抵当権抹消費用、必要に応じて測量費や解体費が発生します。仲介手数料の原則的な上限は、売買価格400万円超なら「売買価格×3%+6万円+消費税」で計算できます。ただし売買価格800万円以下の宅地・建物については、2024年7月から低廉な空家等の媒介報酬に関する特例が設けられており、一定の場合に依頼者の一方から税込33万円まで受け取れる扱いとなっています。

特別控除や軽減措置を活用した節税アプローチ

税負担は特例の適用可否で大きく変わります。自分が住んでいた住宅を売る場合は、譲渡所得から最高3,000万円を控除できる居住用財産の特別控除があります。さらに、売却した年の1月1日時点で家屋・敷地とも所有期間が10年を超えていることなど所定の要件を満たせば、3,000万円特別控除と軽減税率を併用できます。

相続した実家を売却するケースでは、被相続人の居住用財産(空き家)に係る特別控除が使える場合があります。昭和56年5月31日以前に建築された家屋であること、区分所有建物でないこと、相続開始の直前に被相続人が一人で居住していたことなどの要件があり、売却代金1億円以下、かつ2027年12月31日までの譲渡が対象です。相続人が3人以上の場合は控除上限が1人あたり2,000万円となり、原則として相続開始から3年を経過する日の属する年の12月31日までに売却する必要があります。被相続人が老人ホーム等に入所していた場合や、売却後に買主側で耐震改修・取壊しが行われる場合も、一定の要件のもとで対象となることがあります。

適用期限が設定されている特例は、売却スケジュールそのものを左右します。要件の判定は個別性が高いため、実際の適用可否は税理士に確認しておくと確実です。

✓ポイント:税金は売った後に考えるものではなく、売る前に組み立てるものです。所有期間が5年や10年の節目に近い場合、時期を数か月ずらすだけで税率が変わることもあります。査定の段階で概算の手取り額まで試算しておくと、価格交渉の判断基準がぶれません。

 

まとめ:正しい市場把握と戦略的な売却活動で高値売却を実現する

広島市の不動産市場は、広島駅周辺の再開発と交通インフラの更新を背景に、住宅地・商業地ともに全国平均を上回る上昇を続けています。ただし恩恵の大きさは区や立地で差があり、丘陵部では下落が続く地域も残ります。売却を成功させるには、区ごとの相場を把握し、複数社の査定を根拠で比較したうえで、税金まで含めた手取り額で判断する流れが有効です。

株式会社ASULANDは、広島の不動産売却と投資をサポートする立場から、地場の成約動向を踏まえた査定と売却プランのご提案を行っています。広島市で保有する不動産の売り時に迷いがある場合は、現在の相場感の確認からご相談ください。

監修者情報 監修者情報 株式会社ASULAND
代表取締役 伊茂治 直毅
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